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残価設定ローンの車での交通事故

残価設定ローンの車での交通事故

自動車に乗っていると、不運にも交通事故に巻き込まれる事が有ります。

自己所有の車に乗っていて交通事故に遭遇すると、事故の相手方との間で損害賠償問題が発生しますが、乗っていた車が「残価設定ローン返済中の車」だった場合は、どの様な問題が発生するのでしょうか?

結論から言うと、残価設定ローン返済中に起きた事故特有の問題としては「事故により自動車の価値が下がった分を、車の返却時に追加支払を求められる」事になります。(当然損害賠償問題も発生します)。以下で詳しく見てみましょう。

残価設定ローンとは

残価設定ローン)」は、車の購入時に3〜5年後の残価(買取保証額)を設定し、残価を除いた部分をローンによって支払っていく購入方法です。

:会社によっては「残価設定プラン」、「残価設定型クレジット」など異なった呼び方をする事も有ります。

自動車のローン

月々のローンで残価部分は支払う必要がないので、「毎月の出費を抑える事が出来る」というメリットが有ります。そして、ローン終了時に「新車に乗り換える」、「車に乗り続ける(残価で買い取る)」、「車を返却する」の3つの選択肢から選ぶ事になります。

詳細は「残価設定クレジット(残クレ)の仕組みとデメリット!」を参考にして下さい。

【前提】事故とローンは無関係

(残価設定)ローンの残高が残っているのに交通事故に遭遇した場合、乗っていた車が使えなくなったとしてもローンは払い続けなければいけません。そうすると、何だか損をした気分になりますよね。

しかし、仮に「現金一括で購入」していれば損をした気分にならなかったでしょうか?違いますよね。あくまでも「現金で購入するか」、「ローンで購入するか」は、支払方法の違いに過ぎません。

交通事故による車両に対する損害賠償金は、あくまでも車の価値の減少に対して発生します。従って、交通事故で車に損害が発生したとしても、ローンの有無が結果に影響を与える事は有りません

残価設定ローンでは評価損分の追加支払が必要!

残価設定ローンで購入して、ローン終了後も車に乗り続ける事を選択した場合は、当初設定した残価で買い取る事になるので、交通事故による評価損(後述します)は問題になりません。

しかし、「新車に乗り換える」若しくは「車を返却する」事を選択した場合、ローン返済中に交通事故に遭ってしまうと、その分返却時の査定額が下がってしまいます。

評価損に対する支払い

返却時の査定額と当初設定した残価との差額は、購入者が負担しなければならないのが残価設定ローンの決まりなので、購入者側には追加の支払が発生する事が予想されます。

スバルファイナンスの例

例えば、スバルファイナンスの場合、返却時に車に事故等による「修復歴」及び「機能損傷」が無い事を引取条件として設けています。

そして、「車体の損傷」により査定の額が10万円以上減額(軽自動車は5万円)した場合は、超過部分を負担し、「事故」の場合は査定減額分を全額負担する必要が有ります。


では、この査定額が減少した事により、購入者が負担しなければならなくなった部分については、「評価損」として事故の相手方に損害賠償請求出来るのでしょうか?

判例では残価設定ローンの査定額の減少を評価損として認めている

平成23年11月30日の横浜地判(交民44巻6号1499頁)では、査定額の減少による購入者が負担しなければならなくなった部分については、「評価損」に該当するという判決をしています。

但し、これは事故発生前に既にメーカーに引き取って貰う事を選択していた事案です。従って、この判決を以て、残価設定ローンの場合に必ず「評価損」が認められると言う事は出来ません。今後の様々な事案による判決が出るのを待つしか無いですね。

補足:評価損って何?

上述した様に、ローンと車両の損害賠償問題は関係が有りません。また、交通事故に遭ったとしても修理可能な損害であれば、修理する事で問題無く乗り続ける事が出来ますよね。

車の修理

しかし、修理をしたとしても外観や機能面で問題が残る事も有り、完全に元通りになるとは限りません。また、車のフレーム等の主要な骨格を構成する部分に損害を受けた場合は、「事故車(修復歴車))」として扱われることになり、車としての評価は一気に下がってしまいます(この事を「評価損」や「格落ち」と言います)。

事故歴有りの車と修復歴車は同じではない~違いを知っておこう。

自損事故や自分にある程度過失の有る事故であれば「評価損」が発生したとしても仕方が無いと割り切る事も出来ますが、信号待ち時の追突事故の様に自分に落ち度が無い事故の場合は、納得いきませんよね。

交通事故によりこの「評価損」が発生した場合、保険会社は評価損を認めたがりませんが()、「判例上は?」というと、100%とはいかないまでも概ね「損害」として認める傾向にあります。

:新車から6ヶ月以内であったり、走行3,000km以内等の条件を提示してくる事が一般的です。

しかし、評価損の金額は算出するのが困難です。そこで裁判所としては「修理代の30%程度」を評価損として認めるのが一般的な様です。(

:他にも修理前後の時価差額を基準にしたり、事故時の時価に一定割合を掛けて評価損を認定する判例も有ります。

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