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最近ニュースを見ていると良く耳にする「自動車運転死傷行為処罰法」や「危険運転致死傷罪」。これらは、交通事故の加害者に関する話題で使用される言葉ですが、それぞれどの様な内容で、何が違うのでしょうか?

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自動車運転死傷行為処罰法とは?

自動車運転死傷行為処罰法は、平成25年に法案が可決・成立し平成26年に施行された法律で、正式名称を「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」といいます。

参考:自動車運転処罰法と略される事も有ります。

飲酒運転などの悪質な違反による交通事故が増加し、社会的に加害者に対して厳罰を望む運動が活発化し、平成13年に刑法の中に危険運転致死傷罪が規定されました。

しかし、後述する様に危険運転致死傷罪は適用対象が限られており、処罰が適切に行えていない事から、新たに自動車運転死傷行為処罰法として規定される事になりました。

交通事故

自動車運転死傷行為処罰法は、以下の犯罪類型からなります。

  • 危険運転致死傷罪(第2条)
  • 発覚免脱罪(第4条)
  • 過失運転致死傷罪(第5条)
  • 無免許運転による加重(第6条)

また、罰則について以下の通りとなります。

 一般無免許の場合
危険運転致死1年以上の有期懲役 ※1※1
危険運転致傷15年以下の懲役 ※26月以上の有期懲役 ※1
発覚免脱罪12年以下の懲役15年以下の懲役
過失運転致死傷7年以下の懲役若しくは禁
又は100万円以下の罰金
10年以下の懲役

※1:準酩酊運転や準薬物運転時、病気運転時の場合は一般で「15年以下の懲役」、無免許だと「6月以上の有期懲役」となります。
※2:準酩酊運転や準薬物運転時、病気運転時の場合は一般で「12年以下の懲役」、無免許だと「15年以下の有期懲役」となります。

「無免許運転による加重」は、上記の違反をした際に無免許だった場合に表の右側の様に罪が重くなるという規定です。無免許の方が重大な事故を起こしても、今までは軽い罰則しか科す事が出来なかった為に、自動車運転死傷行為処罰法から新たに設けられたものです。

危険運転致死傷罪とは?

飲酒運転による悪質な交通事故が多発する中で、従来の刑法による処罰()は軽く、厳罰化すべきとの声があがり、2001年6月に危険運転致死傷罪として新たに施行され誕生しました。

:業務上過失致死傷罪(刑法211条)が適用され、1ヶ月以上5年以下の懲役若しくは禁錮、又は100万円以下の罰金刑が科されます。

飲酒

以下の行為により死傷事故を起こした場合に危険運転致死傷罪(改正前刑法第208条の2)となり、負傷事故で15年以下の懲役刑、死亡事故で1年以上の有期懲役が科されます。

参考:施行当初は4輪以上の自動車が対象とされていましたが、平成19年の改正により原付やバイクも適用対象に加わりました。

・アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為

・進行を制御することが困難な高速度で、又は進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為

・人又は車の通行を妨害する目的で、通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

・赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

しかし、上記の4行為を見ても分かる様に、この罪が成立する要件として、運転の中でも特に危険性の高いものに限られていました。

厳罰

その結果、一般的な視点で考えると、厳しく取り締まるべきであろう以下の様なケースで適用出来ないという問題が有りました。

  • 無免許運転を繰り返す中で、交通事故を起こしたケース
  • 自動車の運転が困難な持病が有るのに運転をして、交通事故を起こしたケース

また、飲酒後に交通事故を起こしたが、事故後に再度飲酒したりひき逃げする事で、事故当時の酒酔いの程度(酩酊度)が分からなくなる様な行為が横行し、危険運転致死傷罪の適用が困難となるケースが多発しました。

これらの状況には、刑法では対応しきれないという意見が出て来た事から、刑法から独立して新たに規定される事になりました。

その結果、現在は刑法208条の2(危険運転致死傷)は削除されており、上記の自動車運転死傷行為処罰法第2・3条に規定されています。なお、移行時に適用対象として以下の2つが追加されています。

・通行禁止道路を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

・自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転する行為であって、結果としてその病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥ったもの

まとめ

元々は刑法として独立規定されていた危険運転致死傷罪ですが、現在は自動車運転死傷行為処罰法に組み込まれ、数ある自動車運転に関する重大違反を取り締まる規定の1つになったという事ですね。

従来の法体系と比べると分かり易く&厳しくなったと言えますね。

なお、危険運転致死傷などの悪質かつ危険な行為は「特定違反行為」に該当し、違反点数の引き上げや欠格期間の延長がされており、行政罰も厳罰化されています。

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