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個人タクシー

個人タクシー

タクシー運転手には、「タクシー会社に勤務する運転手」と「個人タクシーの運転手」とが有ります。

ここでは、「個人タクシーの運転手」に焦点を当てて、開業に必要な資格や年収等について見ていきましょう。

個人タクシーとは?

タクシー運転手

個人タクシーは、昭和34年12月に東京で始まった制度です。

従来、タクシー業界では運転手に過酷なノルマが課せられていました。その為、ノルマ達成の為に無謀な運転をするドライバ-が続出し、神風(かみかぜ)タクシーと皮肉で言われる事も有りました。また、失業運転者がいわゆる白タク行為を始め、業界自体の信頼が落ちていました。

そんな中、タクシーを個人営業でも展開する事で、これらの問題を解決しようという流れになり、個人タクシー(一人一車制とも言います)が誕生したのです。

個人タクシーは、法人タクシーの運転手と異なり、事業を開始する為の手続や要件が厳しいですが、その分好きな時に好きなだけ働く事が出来、働いた分だけ収入も増える魅力的な職業です。

個人タクシーの開業方法

個人タクシーを開業するには、国土交通大臣による「一般乗用旅客自動車運送事業」の許可が必要です。

個人タクシー開業

この許可を得る方法は、以下の2つが有ります。

  • 新規で許可を得る
  • 個人タクシーを営んでいる事業者から、事業を譲り受ける

新規で許可を得る場合は、地方運輸局で試験を受けて合格する必要が有ります()。一方で、事業を譲り受ける場合は試験は不要ですが、両者の間で「譲渡譲受契約」を結び、営業区域を管轄する地方運輸局に「譲渡譲受認可申請」を提出する必要が有ります。

:営業区域を管轄する地方運輸局に、申請の時期や試験日、処分時期などが公表されているので、詳細はそちらで確認する様にしましょう。

なお、どちらの方法でも後述する資格要件を満たす必要が有ります。

参考:以前は、免許制で免許枠が設けられていたので、試験に合格しても枠が空いていないと免許が貰えない、というケースも有りましたが、許可制になってからはそういった問題は無くなりました。

必要な資格

以下で、個人タクシーを開業する際に必要となる主な資格要件について紹介します。

  • 申請日時点で65歳未満
  • 有効な第2種(普通か大型)免許を持っている
  • 申請日以前に、年齢に応じたタクシー等の運転経歴(10年以上)が有る

その他にも、過去の法令遵守状況や資金計画、健康状況、事業所・駐車場などの条件も有るので、それらの全てを満たす様に準備をしておく必要が有ります。

詳細については、全国個人タクシー協会のホームページに記載されているので、参考にして下さい。

個人タクシーの運転手は自営業ですが、定年が75歳と定められています。個人タクシーの許可には有効期限が定められており、期限が来ると更新をしなければならないのですが、75歳以降が期限となる更新はされない事となっています。

必要書類

必要書類

個人タクシーの許可申請をする際には、以下の書類が必要となります。

  • 許可申請書
  • 戸籍抄本
  • 在職証明書
  • 試験合格証のコピー
  • ヒアリング時の挙証資料

なお、資格要件を見たしているかを確認する為のヒアリングが、申請時に実施されます。その際の挙証資料としては、以下の様なものが必要となります。

  • 住民票
  • 運転免許証
  • 運転経歴の挙証資料
  • 営業所・車庫の資料(登記簿謄本や賃貸借契約書、写真)
  • 事業用自動車の資料(契約書やリース契約書)
  • 健康診断書
  • 運転に関する適正診断票等
  • 運転記録証明書
  • 保険契約申込書のコピー
  • 預貯金通帳のコピー

試験だけでなく、書類も色々と必要になるので、1年くらいかけて開業準備をする事が多い様ですね。

個人タクシー運転手の年収

個人タクシーの魅力は、何と言っても好きな時に好きなだけ働く事が出来る上に、得た売上は自分のもの、という点です。タクシー会社に勤務していると、売上の半分程度しか自分の取り分は有りませんからね。

タクシー運転手の年収

個人タクシーの年収としては、400万〜700万円程度と言われています。年収の幅が結構広いですが、これは「どれだけお客さんを乗せる事が出来るか」という運転手の能力面以外にも、「地域」による影響も受けるからです。

東京や大阪などの都会では、客数が多い事はもちろんタクシー料金も高く設定されているので、都会のタクシー運転手の方が必然的に収入が多くなる傾向に有るのです。

中には1,000万円以上を稼ぐやり手の運転手もいる様ですが、病気等で倒れたりさぼったりしていると、収入がゼロになるというリスクも有ります。

なお、個人タクシー業を営むということは、当然個人事業主となりますので、ガソリン代や保険料、車検費用なども全て自腹となります。しかし、それでも売上の半分しか懐に入らないタクシー会社勤務の運転手よりは、年収が高くなる事が多い様ですね。

コラム:タクシーの天井に付いているランプの役割?

夜のタクシー

タクシーの天井には、必ず社名表示灯(あんどん・社名灯)が付いています。これは、各社が勝手に付けているのではなく、装着義務()が有るのです。これを付けずにタクシー営業をする事は出来ない決まりとなっています。

:「一般乗用旅客自動車運送事業の事業用自動車の表示等に関する取扱いについて」を参照。

社名表示灯は、お客さんが乗っていないときはランプが点灯して、お客さんが乗っているときはランプが消えています。これは、どのタクシーを止めれば良いか、客側から分かり易くする為ですね(点灯方法は地域によって異なります。)

参考:客が乗っているのに、メーターを「空車」の状態にして走り、客から貰った運賃を着服する「煙突行為」を防止する役割も有ると言われています。最近は、売上ノルマ達成の為に、むしろ誰も乗ってないのにメーターを「実車」にして、売上分を自腹で負担する「ぶっこみ」という行為の方が多い様です。

また、このランプが赤く光る事が有るって知っていますか?これは、タクシー強盗が乗って来た際に、犯人に悟られない様に外部にSOSを発信する為のものです。赤く光っているタクシーは助けを求めている状態なので、見かけたら警察を呼ぶなどの対応する様にしましょうね。

まとめ

いかがでしたか?個人タクシーを開業するのは、国土交通省の許可が必要ですし、資格要件を満たす必要が有るので、いきなり開業するというのは難しく、ある程度準備が必要な事が分かりましたね。

一方で、タクシー会社に勤務する運転手と異なり、売上が全て自分のものになるので、頑張り次第では高収入も期待出来ますね!

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