車の色と事故率の関係性

事故  
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雪がよく降る地域での「白い車」や夜道での「黒い車」は、周りから見えにくいので交通事故の発生率は高いと考えられますよね。

では、他にも事故率の高い車の色や、事故率の低い車の色は有るのでしょうか?ここでは、車の色と事故率の関連性について見ていきます。

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事故率ランキング(自動車の色別)

交通事故と車の色について考えるときに、良く引き合いに出される文献として「Using Colour to Sell(Eric P.Danger著)」が有ります。

事故

この文献の中では、2048件の交通事故を自動車の色別に集計したデータが以下の様に紹介されています。

順位事故率
125%
220%
3グレー17%
4白・クリーム12%
5赤・あずき色8%
64%
7ベージュ・茶3%
8黄・金2%
9その他9%
合計100%

この分析結果を見ると、一番危険なのは青色という事になります。但し、この書籍は1968年に発売されたものです。約50年前に分析されたデータが、現在の交通事故と色の関係を語るときに説得力が有るのか?と考えると疑問ですね・・・。

もう少し最近の研究結果としては、1999年に発表されたニュージーランドのオークランド大学の研究が有ります。

この研究では、車の数が一番多い白色の車の事故率を1として、他の色の事故率を比べています。

順位事故率
12.1
22.0
31.8
41.0
50.9
60.8
70.7
8灰(シルバー)0.6

「白」以外の順位は全て上で紹介したランキングと異なりますね・・・。こうも違って来るとこれらの結果が正しいのかどうか不安になって来ますね。

そこで、以下で一般的な観点から「車の色と交通事故の関係」を見ていきましょう。

一般論から見る車の色と交通事故

ここでは、交通事故が発生し易い車の色や、事故の発生しにくい車の色が有るのかについて、一般論から考えてみましょう。

青系(寒色系)

青系(寒色系)は一般的に交通事故に遭い易いと言われています。

青い車

これは、青色が後退色()なので実際の距離よりも車間距離がたくさん有る様に錯覚してしまう事が原因、と考えられます。

:色によって見かけの距離が違って見える事を「進出色」「後退色」と言います。暖色系の方が寒色系より一般的に進出性が高く(近く)見えます。逆に言うと、寒色系の方が後退性が高く(遠く)見えます。理由を説明すると、「水晶体(カメラのレンズの様な役割)が波長の長い進出色の場合は厚く、波長の短い後退色の場合は薄くなるので、ピントが合う距離が異なる(色収差と言います)」からです。

また、人によって差は有るでしょうが、一般的に青色は見ていて落ち着く色と言われています。気分が落ち着く結果、危険に対する体の反応が鈍くなってしまい、交通事故に繋がるのかもしれません。

暖色系

赤や黄色、オレンジといった暖色系は、膨張色・進出色とも呼ばれます。

赤い車

暖色系は錯覚により実際の距離よりも近くに有る様に見えるので、危険への対応も早まり事故が少なくなるのでは?と考えられます。ちなみに、暖色系の中でも黄色は、実際の距離と同じ感じに見えている様です。

子供が雨の日に着るレインコートや傘、長靴に黄色が多いのは、暖色系が雨の中でも目立つので安全だから、だそうです。

但し、上記は周りの車が暖色系の車に接触する場合の話です。そもそも赤や黄色の車を購入する方には、「若い方」や「目立ちたい性格の方」が多い傾向に有ります。この点を考慮すると、暖色系の車に乗っている方の事故率は決して低くは無いかもしれないですね。

白・シルバー

白やシルバーの車は、昼夜問わず目立ちますしボディが光をを反射しやすいです。従って、周りから視認されやすいので、事故率は低いと考えられます。

白い車

但し、冒頭でも書いた様に雪が降っている地域や、霧が濃いときは白い車は一気に見えにくくなります。その様な状況では交通事故が発生する可能性も一気に高まるので注意が必要です。

黒色(灰色や茶色も含む)の車は、重量感や存在感が有りますよね。

黒い車

また、高級車や怖い人が乗っている車というイメージも少なからず有るので、周りを走っている方が自然と警戒をするのではないでしょうか?従って、他の色と比べると事故は発生しにくいと考えられます。

但し、冒頭でも書きましたが、夜間は黒い車はとても見えにくいです。夜間走行中は、黒い車が交通事故に遭う可能性は一気に高まるでしょうね。

保険料との関連は無し!

自動車保険の保険料は、年齢や事故歴などの条件によって異なります。しかし、現在のところ車の色によって保険料が変わる事は無い様です。恐らく、信頼出来る統計データが無いからでしょうね。

今後、もし研究が進み信頼出来る結果が出れば、車の色によって保険料が変わるときが来る・・・かもしれないですね。

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