車査定マニア
ガソリン価格推移(2014~2016)

2014年後半頃から~2016年にかけてガソリン価格がかなり安くなっています。総務省統計局「自動車ガソリン東京都区部の小売価格」の1月価格を見ると「114円/L」となっており、2009年以来の安値水準となっています。

我々ドライバーにとって、ガソリン価格が下がるのは非常に喜ばしいことですが、今回の記事ではなぜガソリン価格が下落しているのか?その理由を見ていきたいと思います。

ガソリン価格の推移

ガソリン価格が安くなっている理由を見る前に、2014年から~2016年にかけてのガソリン価格の推移をチェックしておきます。

単位は「円/1L」です。
ガソリン価格推移(2014~2016)(出展:総務省統計局「自動車ガソリン東京都区部の小売価格」

上記表のように2014年から2015年にかけて平均「20円/L」程度下落し、更に2015年後半頃から2016年初頭にかけて更に「20円~30円/L」程度価格が下落している事が分かります。

ガソリン価格が安くなっている主な要因4つ

ガソリンは原油から作られますから、原油価格が下がればそれにつられてガソリン価格も下がりますし、原油価格が上がればガソリン価格も上がります。(タイムラグは有りますが。)

今回、ガソリン価格が安くなっている理由は、当然の事ながら「原油価格」の下落が著しいからです。その主な要因は以下の4つです。

  • ①中東産油国が減産を行っていない(供給増)
  • ②アメリカのシェールオイル増産(供給増)
  • ②中国の経済減速(需要減)
  • ④米国の利上げによるマネーの引き上げ(需要減)

①中東産油国(OPEC)の足並みが揃っていない(供給過多)

原油価格の下落が激しさを増している最大の要因は「中東産油国の足並みが揃っていない事による原油の供給過多」です。

これまでOPEC(石油輸出国機構-加盟13カ国)は原油価格の乱高下を防ぐために、適宜「原油の生産調整」を行ってきました。しかし、原油価格が下がり始めた2014年半ば以降に行われた3回の総会では、「減産」すれば価格上昇が見込めるにも関わらず、いずれも「減産」が見送られました。

中東

背景の一つにはOPECの2強である「サウジアラビア」と「イラン」の対立が有ります。OPECのその他の加盟国が「減産」を求めても、2強が反対すれば生産調整は上手くいきません。

また、欧米からの経済政策が解除されたイランでは、市場では原油がだぶついているというのに、目先の資金を手にするために「原油を増産する」方向で動いています。結果として供給過多が解消される見込みは「当面の間無い」と市場が判断して原油価格の下落に繋がっています。

②アメリカのシェールオイル増産(供給増)

そして、アメリカのシェールオイルの増産も大きな要因です。シェールオイルとは米内陸部の地下2,000m近くに存在する【シェール層】と呼ばれる硬い頁岩(けつがん)に含まれる原油の事です。

2000年以前はシェール層からの採掘は難しいと言われていましたが、2000年台半ば以降に開発された新技術によって、現在は採掘が可能になっています。OPEC調べの「米国の2014年における原油生産量」は「1日あたり866万バレル」となっており、これは同年のサウジアラビアの1日あたり生産量「971万バレル」に肉薄するものです。

アメリカ

更に、米エネルギー情報局(EIA)によれば、2015年度のアメリカにおける1日当たり生産量は約940万バレルにも増加しています。

このようにアメリカのシェールオイルの産油量は下がる気配があまり有りません。中東産油国でも減産の動きが出てこないのと相まって、原油供給過多の原因となっています。

③中国の経済減速

1月19日に中国国家統計局から発表された2015年度の実質経済成長率は6.9%。日本からすれば非常に羨ましい話では有りますが、中国にとっては約25年ぶりの低水準です。(2014年は7.3%の成長率)

中華街

また、16年度の経済成長率予想も6.5%前後となっており、中国経済の減速が鮮明になっています。中国経済が減速すれば、中国への輸出に依存していた新興国の経済も冷え込み、それにともなって原油の需要も減退してしまいます。

今や中国は世界第2位の経済大国ですからその影響は非常に大きいのです。

④米国の利上げによるマネー引き上げ

アメリカでは、リーマン・ショック後の2008年12月から、政策金利を「ゼロから0.25%」に設定する実施的なゼロ金利政策が続けられていました。しかし、FRBは2015年12月に利上げを行い政策金利「0.25%~0.5%」としました。

また、2016年には経済の状況を見ながら、年4回の追加利上げを行う可能性が有ることも示唆しています。

アメリカ自由の女神

ゼロ金利政策は金融緩和策です。つまりドルを大量に市場に供給している状態。そのお金はアメリカの金利がゼロなわけですから、より高い金利を求めて新興国や原油市場に流れこみます。

では、アメリカの金利が上がるとどうなるのか?と言うと、より高い利回りを求めて新興国の株式や原油市場に流れ込んでいたマネーの引き上げが始まります。アメリカの金利が上がれば、わざわざ海外や原油市場に投資する必要は無いという判断。

よって、原油市場に流れ込んでいた投機マネーが引き上げられる事で「原油需要減」となり、原油価格の下落に繋がります。

WTI原油先物価格の推移

下記チャート画像は原油価格の代表的な指標である米国の「テキサス産軽質油(WTI)」の先物価格の推移です。(月足チャート・期間3年)

原油先物WTI価格推移(出展:SBI証券-マーケット(原油WTI原油先物)

上記で述べた要因の影響で面白いように下がっていますね。一時は「1バレル=26ドル台」まで下がりました。

まとめ

ガソリン価格が安くなっている背景を紹介してきました。原油価格の下落はガソリン価格だけでなく、電気やガス料金の値下げにも繋がりますから、短期的に見れば、我々一般消費者にとっては嬉しいことが多いですね。

先日はJALとANAの燃油サーチャージが2009年9月以来、6年7ヶ月ぶりにゼロになることが発表されましたしね。

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