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修復歴の有る車

修復歴の有る車

交通事故を起こして車が損傷したので車を買い替えようと思っている方!同じ事故車でも、修復歴のある車の査定時の評価額は、大幅にマイナスになるって知っていますか?

ここでは、修復歴のある車の定義や査定時の評価について見ていきましょう。

修復歴の定義

修復歴の定義については「中古車の修復歴車の定義と修復歴車が危険な理由」でも簡単に説明をしましたが、ここでもう少し詳細な説明をしていきます。

修復歴は「車の骨格部位(下の図参照)に損傷があるもの又は修復されているもの」を言います。

:骨格は溶接接合されている部分のみで、ネジ止めされている部分は骨格とは扱いません。

骨格部位

(画像参照元:中古自動車査定基準)

図の各部分が車の骨格となる箇所ですが、これらが損傷を受けると必ず「修復歴」となるという訳では有りません。損傷の度合いによって、下記の様に修復歴となる場合とならない場合とに分かれます。

骨格部位修復歴となるもの修復歴とならないもの
ラジエータコアサポート
交換されていて、かつコアサポートと隣接するインサイドパネルに凹み、クロスメンバーに曲がり、凹み、サイドメンバーに曲がり、凹み又はその修理跡があるもの
クロスメンバー
(フロント・リヤ)
①交換されているもの
②曲がり、凹み又はその修理跡があるもの
①小さな凹み又はその修理跡があるもの
②突き上げによる凹み、傷又はその修理跡があるもの
サイドメンバー
(フロント・リヤ)
①交換されているもの
②曲がり、凹み又はその修理跡があるもの
①コアサポートより前に位置する部分及びリヤエンドパネルより後に位置する部分の損傷又はその修理跡があるもの
②けん引フック取り付け部の損傷又はその修理跡があるもの
③バンパーステー取り付け部の軽微な凹み又はその修理跡があるもの
④突き上げによる凹み、傷又はその修理跡があるもの
インサイドパネル
(フロント)ダッシュパネル
①交換されているもの
②外部又は外板を介して波及した凹み又はその修理跡があるもの
①コアサポートより前に位置する部分の損傷又はその修理跡があるもの
②軽微な凹み又はその修理跡があるもの
ピラー
(フロント・センター・リヤ)
①交換されているもの
②スポット打ち直しがあるもの
③外部又は外板を介して波及した凹み又はその修理跡があるもの
①外部に露出している部位に凹み又はその修理跡があるもの
②ボディサイドシルパネルの単体部品の交換時に生じるピラー下部に溶接処理跡があるもの
③外部を介さない凹み又はその修理跡があるもの
④1BOX車等でルーフパネルからステップまで一体として露出しているパネル状センターピラー等のアウター部はピラーとしない
⑤軽微な凹み又はその修理跡があるもの
ルーフ
①交換されているもの
②ルーフ周囲のインナー部に凹み、曲がり又はその修理跡があるもの
③ピラーから波及した凹み又はその修理跡があるもの
インナー部に軽微な凹み、曲がり又はその修理跡があるもの
センターフロアパネルフロアサイドメンバー
①交換されているもの
②パネル接合部に、はがれ又は修理跡があるもの
③破れ(亀裂)があるもの
④外部又は外板を介してパネルに凹み、メンバーに曲がり又はその修理跡があるもの
①突き上げ等による凹み、曲がり又はその修理跡があるもの
②軽微な凹み、曲がり、破れ又はその修理跡があるもの
リヤフロア
(トランクフロア)
①交換されているもの
②パネル接合部に、はがれ又は修理跡があるもの
③破れ(亀裂)があるもの
④外部又は外板を介してパネルに凹み、メンバーに曲がり又はその修理跡があるもの
①リヤエンドパネル又はリヤフェンダー等の交換時に生じた損傷があるもの
②軽微な凹み、破れ又はその修理跡があるもの
③スペアタイヤ等格納部の突き上げによる凹み、軽微な破れ又はその修理跡があるもの

補足:
・クランプ跡が有っても、上記の基準に該当しない場合は修復歴とはなりません。
・凹みや破れ等の軽微な損傷が1つの部位に複数個有り、その損傷が近接若しくは連続している場合は修復歴となります。
・修復歴の判断はボディの形状や構造(フレーム付き車等)、損傷の度合い等によって異なる場合が有ります。

修復歴のある車の査定時の扱い

日本自動車査定協会(JAAI)の中古自動車査定基準では、修復歴のある車の評価について以下の様に記載が有ります。

交通事故やその他の災害により、自動車の骨格等に欠陥を生じたもの又は、その修復歴のあるものは商品価値の下落が見込まれるので、表に基づき修復歴減点を適用する。

骨格が事故等により損傷した場合は、正常な走行に支障を来す可能性が有り、車としての価値が落ちていると考えられるので減点されます、という事ですね。

修復歴車の場合、損傷した箇所や車のランク、修理費などの様々な要素によって減点が決まります。以下で、減点の方法について見ていきましょう。

減点の計算方法

修復歴車の減点は、以下の計算式によって算出されます。

√(基本価格×修理概算額)÷4.8×係数=減点点数(小数点以下第一を四捨五入)

例えば、「基本価格が500、修理概算額が300、係数が1.5」の場合だと、減点は以下の様になります。

√(500×300)÷4.8×1.5=121.03…→「121」が減点

なお、減点は1点につき1,000円なので、この例の場合は12万1,000円の減点という事になります。

修理概算額

修復歴のある車には、「既に損傷箇所を修理している車」と、「損傷したままの車」の2種類が有ります。

既に損傷箇所を修理している車については、修理概算額には「みなし修理費」(下の表参照)を採用する事になります。

但し、修理明細書が有れば、修理明細の金額(税抜)から、タイヤやホイール、エアバッグ等の費用や修理に直接関係の無い費用を除いた分を、修理概算額とする事も出来ます。

概算修理額

一方で、損傷したままの車の場合は、見積書の金額(税抜)からタイヤやホイール、エアバッグ等の費用や修理に直接関係の無い費用を除いた分を修理概算額とします。

但し、特例としてみなし修理費を採用する事も出来ます。

結局のところ、どちらの場合でも以下に登場する「みなし修理費」を使って計算する事が出来る、という事ですね。

適用するランク・係数・みなし修理費

修復歴車(乗用車系)の修復箇所毎には、以下の様にランクが設けられています。

参考:各ランクは、車両の全部や側面、後部などの同一部では、重いランクには軽いランクが含まれています(CにはBが含まれ、BにはAが含まれ、Aには外板の価値減点も含む)。

ランクボンネットタイプキャブタイプ
A
・ラジエーターコアサポート(交換)
・ルーフパネル単体交換
・インサイドパネル
・クロスメンバー
・トランクフロア
・リヤサイドメンバー
・ピラー
・フロントフロア
・クロスメンバー
・リヤフロア
・ルーフパネル単体交換
・リヤサイドメンバー
・ピラー
B
・ピラー交換
・ルーフ(ピラーから)
・リヤサイドメンバー交換
・フロントサイドメンバー
C
・フロアサイドメンバー
・フレーム
・フロア
・ダッシュパネル

そして、ランク毎の適用係数及びみなし修理費は、以下の通りとなります。

なお、表中に出て来るⅠ〜Ⅳや特A〜特Cといったランクは、車種をクラス毎に分けたクラス係数の事を指しています。(参考記事:車種のクラス別の査定基準係数【クラス係数】

ランク係数特C特B特A
A11100900750700600500400350
B1.31750145012001100950800650550
C1.52850235019501800155013001050900

補足
・同一部で重複している場合は、重いランク・係数を適用する事になります。
・車両の他の部に離れて修復歴減点が有る場合は、それぞれの修理概算額を合算して、ランク・係数についてはいずれか重い方を適用します。
・修理しているものの、修理度合いの悪い場合は修復歴減点と再修理減点を適用します。
・修復歴減点を適用した場合は、同種の修理跡については追加の価値減点はありません。

なお、骨格部位の損傷があるものの修復歴とならない場合は、原則として外板価値減点の適用を受けますが、以下の様に異なる扱いを受けるものも有ります。

  • ピラー・ルーフの現状凹みは、面積により板金修理
  • 突き上げによる車底部の現状凹みは、面積により板金修理(板金減点大の50点減点が上限)
  • 軽微なもの(500円玉未満)は、修理減点又は価値減点10点

まとめ

いかがでしたか?修復歴のある車については、損傷箇所や内容が細かく規定されており、査定額が大幅に減額されてしまう事が分かりましたね。

修復歴のある車でも、しっかりと修理がされていれば基本的には走る事に問題はないでしょうが、特に高年式の車の場合、修復歴があるとメーカー保証が受けられなくなってしまう事が有ります。

買った後に何か有ったとしても、まだ新しいからメーカー保証を引き継いで使えるだろう、と思っている方には思わぬ痛手ともなりかねません。

そういった事情もあって、修復歴のある車は相場価格より大幅に低い価格で取引される事になるのです。

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