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価格低下

「職権打刻車」という言葉を聞いた事が有るでしょうか?車関係の仕事では無い限り、1度も聞いた事が無い人がほとんどだと思います。普段生活する上では知らなくても特に問題は有りません。

しかし、中古車の購入・売却時には「職権打刻車」という言葉の意味を知っておいた方が良いでしょう。

「職権打刻車」とは、どのような車を指すのか?以下見ていきましょう。

職権打刻車とは

職権打刻車とは、なんらかの理由で車に打刻されていた車台番号が読み取れなくなり、新たな車台番号が打刻された車を指します(並行輸入車の一部も該当)。

少し前まではポンチなどの工具で車体に打刻していましたが、現在は新たな車体番号が打刻された金属プレートを車体に貼り付けます。

職権打刻車

「職権」という仰々しい漢字が使われている理由は、車台番号が識別出来なくなった車などに新たな車台番号を打刻する権限が、法律によって国土交通大臣に与えてられているからです(道路運送車両法第32条)。

職権打刻出来るのは、国土交通大臣の管轄である「運輸局」となりますね。

で、職権打刻車の車台番号は、今まで打刻されていた車台番号ではなく「新たな車台番号」が付けられます。新たな車台番号は「国【01】0000国」のように「国」という漢字で数字を挟む形式になっています。

職権打刻車の車体番号に使われる【漢字】の豆知識

因みに、今現在は「国」という漢字で統一されていますが、少し前までは各運輸支局固有の漢字を使用していました。

例えば、東京運輸支局なら「東」、大阪運輸支局なら「大」、山形運輸支局なら「形」といった感じです。制度変更は最近行われたので、各運輸支局固有の漢字を用いた車台番号の車はまだ有ります。

通常の車台番号に漢字は使われませんので、とにかく車台番号に漢字が入っていたら「職権打刻車」です。通常の車体番号の表記のされ方については「コチラの記事」で軽く触れています。

では、なぜ職権打刻される車が出てくるのでしょうか?その理由について見ていきましょう。

なぜ職権打刻されるのか

「車台番号が識別出来ない車」又は「正規ルートで輸入されていない車」の場合に職権打刻されます。このような状態になる理由は以下の通りです。

  • 盗難車(車の車台番号が識別出来ない場合に該当)
  • 事故車(車の車台番号が識別出来ない場合に該当)
  • 並行輸入車(正規ルートで輸入されていない車の場合)

盗難車

車の窃盗犯は、盗難車を捌くために車台番号が刻印された部分を削ったりして車台番号を識別出来なくします。なぜわざわざ車台番号を識別出来なくするのか?それは、車台番号を残していると盗難車だと判別されてしまうからです。

盗難車両

車台番号は1台に1つしか与えられない物で、同じ車台番号は2つとして存在しません。

そのため、警察に盗難届けを出す際には車台番号を記載して提出します。盗難届けの情報は警察や運輸局、自動車販売業者などの間で共有されているので、車台番号で盗難車かどうかが判るようになっています。

車の窃盗犯は車を売りさばく際、「盗難車」である事がバレないように車台番号を識別出来なくするんですね。

盗難

どれだけの盗難車が職権打刻され中古車市場へ流通しているのか、それは判りませんが「0」では無い事は確かです。運輸局等も監視していますが、その全てを把握するのは難しいでしょうからね。

ただし、盗難車の多くは海外へと運び出される事が多いようです。

事故車

車台番号は、小さな事故による損傷で識別出来なくなるような場所には打刻されません。多くの場合、エンジンルームの奥(ワイパーの下付近)や運転席のフロア付近など車の中核部分に打刻されています。

エンジンルーム

車の中核部分に車台番号が打刻されているため、車台番号が識別出来なくなるような事故の場合は、車自体の損傷も激しく全損処理して廃車にするケースがほとんどです。

しかし、事故に遭った車を廃車にせずに修理して乗り続けたい、と思う人もいます。こういった場合は、運輸局で職権打刻をしてもらう事になります。

ただ、車台番号が識別出来なくなるような事故に遭った場合、廃車を選択する人がほとんどです。そのため、「事故が理由」で職権打刻をされている車はそれなりにレアケースだと思います。

並行輸入車

並行輸入車(正式には並行輸入自動車)とは、正規代理店を通さずに、海外で車を購入して日本に輸入してきた車を言います。並行輸入車のうち指定自動車等と同一と認められない車や輸入車の製作者が特定出来ない車は、職権打刻される事になります。

詳しくは、国土交通省の並行輸入自動車審査要領をご覧下さい。

中古車を買うときは要注意

国産の中古車を購入する時は、職権打刻がされた車は「盗難車」か「事故車」で有る可能性が非常に高いので、どのような車台番号が刻印されているかを必ずチェックするようにしましょう。

ボロボロの車

また、並行輸入車に関しても職権打刻されているのが当然、と考えるのは危険です。悪徳業者は「盗難車」か「事故車」の並行輸入車を「並行輸入車だから職権打刻されているんですよ」と平気で嘘をついてくるからです。

職権打刻されている中古車は、購入後に盗難車と判明したり・故障したり・・・とトラブルに遭うリスクが非常に高いです。また、中古車を手放す際はかなり安く買い叩かれる事になるので、職権打刻車を購入する事はオススメ出来ません。

【下取・査定額】査定基準では職権打刻車はダウン評価

職権打刻車の下取・査定額が高額になる事は有り得ません。日本自動車査定協会(JAAI)の基準によると「基本価格×30%以内」もの減額とされています。

基準には「商品価値加減点」という項目が設けられていて、そこに「職権打刻車は商品性に影響する特別な理由に該当する」と記載されています。盗難車または事故車で有る可能性が高いためです。

並行輸入車も職権打刻車というだけで買い手が付き難くなるので、車の査定ではダウン評価を受けるでしょう。そのため、輸入車専門の買取店に査定を依頼した方が良いかもしれません。

外車・輸入車を売るなら専門の買取店に売却したほうが高く売れるのか

ほとんどの一括査定サイトでは、「職権打刻車」という条件を入力する項目が無いので、職権打刻車の相場を知る事は出来ません。そのため、査定基準の「基本価格×30%以内の減額」を利用して、概算金額から推測するしか無いでしょう。

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