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金融車

中古車市場には「金融車」又は「金融流れ」と呼ばれる中古車が流通しています。この金融車には「デメリットだらけの金融車」と「デメリットの無い金融車」の2種類が有ります。今回取り上げるのは「デメリットだらけの金融車」についてです。

金融車とは?危ない金融車と安心出来る金融車の違いも解説

デメリットだらけの金融車(以下、金融車)は、一般の中古車よりも安い価格で販売されているので、お買い得と感じる人は多いでしょう。しかし本当にデメリットしか有りません。

そこはキッチリと理解しておいて下さい。

金融車のメリット

金融車の唯一のメリットは「安く購入出来る事」です。一般的な中古車の相場よりも、およそ50%ほど安い販売価格が設定されています。車種によっては60%近く安い販売価格が設定されている車も有るようです。

金融車

しかし、金融車を売る時には、一般的な買取店に売却する事は出来ません。なぜなら、前の購入者のローンが残っている上に、名義を変更する事が出来ないからです。

そのため、金融車専門店へ売却するしか道は有りません。結果、足元を見られて安く買い叩かれる事になります。

金融車は安く買えるけど売る時はかなり安くなる、という事は覚えておいて下さいね。

金融車のデメリット・注意点

金融車はさきほども出てきたように「名義変更が出来ない」という点から以下のようなデメリットが生まれます。そもそも、名義変更が出来ない事自体がデメリットとなりますけどね。

  • 保険会社によっては任意保険に加入出来ない
  • 車検に通らなくなる可能性が有る
  • 永久抹消登録をする事が出来ない 等

保険会社によっては任意保険に加入出来ない

一般的に、任意保険を契約出来る「車の所有者」は、以下の3通りに限定されています。

  • 契約者本人
  • 契約者本人の配偶者
  • 契約者又はその配偶者の親族

車の所有者がローン会社や自動車販売店などの場合には、車検証に記載されている「使用者」を車の所有者として契約する事になります(上記のいずれかである必要が有ります)。

金融車の場合、車の所有者はローン会社、使用者は他人となるので、基本的に任意保険を契約する事が出来ません。例えば、イーデザイン損保では、以下のように使用者が他人の場合は契約する事が出来ません。

任意保険の車の所有者

虚偽の申告は告知義務違反に該当し、保険金が支払われない可能性が高いです。

金融車専門店が提携している保険代理店なら、金融車の事情を理解してくれているので、契約する事が出来ます。

ただし、保険代理店の人間は保険を販売する人であって、実際に事故を起こした場合に保険金を支払う判断を行う人では有りません。事故時に告知義務違反として保険金が支払われない可能性も有ります。

そのため、契約する際は事故に遭った場合に保険金が支払われるかをしっかりと確認しておいた方が良いでしょう。

車検に通らない可能性が有る

車検そのものは、車が基準に適合していて必要書類が揃っていれば通ります。車の名義は関係有りません。

ただし、以下のような場合は車検には通りません。

  • 前使用者が自動車税を滞納している
  • 前使用者が交通違反や放置駐車の違反金を滞納している
  • 税止め手続き又は強制抹消が行われている

前所有者が借金の返済に困窮したため金融車となったわけですから、自動車税や違反金を滞納している、そしてこれからも納付しない可能性は非常に高いです。

そのため、もし金融車を購入するのなら、販売店に自動車税や違反金の滞納状況を確認し、処理してもらってから購入するようにしましょう。

自動車税に関しては、代理人が納付する第三者納付が可能です。この手続きも販売店に行ってもらいましょう。

車検

最もやっかいなのは「税止め手続」と「強制抹消」です。これらが行われると車検に通せなくなってしまいます。

■税止め手続
税止め手続きとは、自動車税の課税者が税金を止めてしまう事です。この手続きが行われるのはリース車両に多いようです。リース車両の課税者はリース会社です。

リース車両を勝手に売却されたリース会社は、すぐに税止め手続きを行います。会社に戻ってくるか分からない車の自動車税を負担し続ける理由はどこにも有りませんからね。

こうなると、次回の継続車検には通らなくなります。そのため、金融車を購入するなら、当該車両がリース車両かどうか確認しておく必要が有ります。

リース車両の所有者はリース会社なので、車検証に記載されている所有者名で確認出来ます。それだけでは分からないケースも有るので、金融車販売店に必ず確認するようにして下さい(販売店側の返答が正しいかは不明ですが・・・)。

リース車両ではなくても、税止め手続きが行われる可能性は0では有りません。

■強制抹消
自動車の通常の抹消登録手続きには「一時抹消登録」と「永久抹消登録」が有ります。

これらの手続きを行うには車検証やナンバープレート、所有者の印鑑証明書などが必要です。そのため、車と所有者がバラバラに存在している金融車の場合には、通常の登録抹消が行われる事は有りません。

しかし、車検証やナンバープレートが無くても、抹消登録が行われる場合が有ります。それが「強制抹消」です。この手続きが行われると、たとえ手元に車検証やナンバープートが有っても金融車を車検に通す事は出来ません。

抹消登録が行われている事に気付かずに、警察に取り締まりを受けた場合は「無車検運行」の違反となり、行政処分として点数が6点、刑事処分として6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金が下されます。

印鑑証明書

で、車検証上の所有者であれば、印鑑証明書とその判子があれば、運輸支局で強制抹消を行う事が出来ます。また、自動車税を一定年数滞納している場合は、運輸支局によって登録が抹消されます(職権抹消)。

なお、前使用者も盗難届けを警察に提出すれば抹消登録が出来るみたいです。ただ所有者の印鑑証明をどのように入手するのかが不明なので何とも言えません。

永久抹消登録をする事が出来ない

永久抹消登録手続には、所有者の「印鑑証明書」とその判子が押された「委任状」などが必要になります。金融車の所有者はローン会社なので、基本的にこれらの書類を現使用者の個人が入手する事は難しいでしょう。

そのため、金融車を廃車するために永久抹消登録をしたくても自分1人で行うのは困難と言えます。金融車買取店が買い取ってくれるような車両状態ならまだ良いのですが、事故などで傷だらけになった状態では買い取ってくれるか分かりません。

金融車も取り扱っている廃車業者を探すぐらいしか方法はおそらくないでしょう。

最後に

金融車について見てきましたが、基本的におすすめ出来るような車では有りません。購入価格が安いとはいえ、やはりデメリットが多すぎるからです。

もし金融車を購入するのなら、信用出来る金融車販売店を利用する事、そして今回紹介したデメリット・注意点をしっかりと把握しておいて下さいね。

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